Julianne Moore selected her top 10 films for The New York Times's 'Top 100 Films of the 21st Century'.
「21世紀」の始まりは西暦2001年1月1日ですから、その前年の2000年1月1日以降に世に出た映画から選ぶ…の決まりであれば、「20世紀」の終わりの映画を含むことになるのでは…?!といった…
ツッコミの指摘もされそうですが、2000年から「21世紀」だと思ってるらしいニューヨーク・タイムズが、500名以上もの著名な映画人つまり創り手の監督や演技者たちを含めた大勢の読者からの投票を集計した「21世紀の映画のトップ100」のリストの順次発表を始めたことから当然…、
どんな映画が選ばれているの?!、誰がどんな映画を選んだの?!などが、映画通のあいだで話題にされ始めていますが、ぼくビリーが着目したのは、21世紀を代表する SF 映画の「チルドレン・オブ・メン」(2006年)や、若年性アルツハイマー病を題材にして、いわゆる「認知症」を描いた「スティル・アリス(アリスのままで)」(2014年)などに、女優として出演した児童文学者の作家ジュリアン・ムーアの投票の「21世紀の映画のトップ10」です。どうしてかと言うと…、
「貧富の格差」がもう取り返しがつかないほど広がった「新しい階級社会」つまり「パラサイト」(2019年)になってしまうのは、「過保護な親バカ」つまり「ドッグトゥース(籠の中の乙女)」(2009年)と「ブラック・スワン」(2010年)のせいで、「ダメな子」つまり「スーパーバッド」(2007年)が「おとなこども」つまり「40歳の童貞男」(2005年)になり、「複雑な結婚」つまり「ファントム・スレッド」(2017年)から「壊れた家族」つまり「ドッグトゥース」と「グッド・タイム」(2017年)だというのに、「世襲」つまり「ブラック・スワン」するから、それでも…
どうにかして、「既得権益」を守り、維持するために「機械に依存」し、自分たち以外のひとの価値を軽視する風潮を招いているもとの「人工知能」や「ロボット」などのテクノロジーの進化つまりアレックス・ガーランド監督の「エクス・マキナ」(2014年)に対しては、だけど人手不足だから仕方ない…と反論できるもとになる「高齢化」と、それに伴う「介護」つまりミヒャエル・ハネケ監督の「アムール」(2012年)、そして、その「少子高齢化」のせいで、働き手どころか、消費者も足りず、経済が循環しなくなるから…と「ガイジン」を連れてくる「ロスト・イン・トランスレーション」(2003年)のあげく、ガイジン多すぎに怒った地元の住民とガイジンとが対立して…
…などと連想をまじえて、こじつけの感もありますが、ようやく4分の1の2025年なのに、すっかりカオスの21世紀の世界が抱え込んでいる社会問題に相通じるところを含んだ作品を、ジュリアン・ムーアは選んでいますから、「トップ」かどうかはさておいて、とりあえず「21世紀を読み解くのに役立つかもしれない10本の映画」を選んでくれました!!と評価してあげてもよさそうですが、「21世紀を象徴する最も重要な映画」と世間に認知されて、以前から固定されているデヴィッド・フィンチャー監督の「ザ・ソーシャル・ネットワーク」(2010年)が入っていたら、より良かったかもしれませんね…。